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1 趣旨

この要領は、陸上自衛隊の退職予定隊員に対する就職援護業務の実施について必要な事項を定める。

2 個人及び組織の責務

(1) 自衛隊退職後の再就職における処遇及び退職後の個人の発展は、再就職する個人の能力・心構え・健康に負うところが大きい。したがって退職後の生活の安定と生き甲斐を考慮した生涯計画のなかで、自己啓発に努め社会への適応性を高めることは、自衛官個人の責務である。

(2) 若年定年制及び任期制採用の特殊な任用制度下で国防という特殊な勤務環境に精励する自衛官を退職後適職に再就職できるよう援護することは、自衛官の服務意欲を向上し組織の精強性を維持するための不可欠の機能である。

このため、再就職に関する各種施策を講じ隊員を適切に指導することは、各級指揮官の部下統率上の責務である。

3 用語の定義

この要領において用いる用語の意義は、次の各号に定めるとおりとする。

(1) 就職援護業務 就職援護、職業訓練、就職援護広報、就職指導及びその他の援護施策をいう。

(2) 就職援護 公共職業安定所及び自衛隊援護協会の支部(以下「支部」という。)の実施する職業紹介に対する協力及び職業確定後の事務処理をいう。

(3) 就職指導 部隊等の長が所属する隊員に対して行う再就職に関する教育、職業選択及び自己啓発に関する指導をいう。

(4) 退職予定隊員 任期満了又は定年により退職が予定されている隊員をいう。

(5) 職業安定局等 厚生労働省職業安定局及び職業能力開発局並びに都道府県労働局及び職業能力開発課並びに公共職業安定所及び支部をいう。

(6) 管轄安定所 自衛隊地方連絡部又は駐屯地業務隊等(駐屯地業務隊及び駐屯地業務を担当する部隊等をいう。以下「業務隊等」という。)の所在地を管轄する公共職業安定所をいう。

(7) 事業所管轄安定所 退職予定隊員が就職を希望する事業所の所在地を管轄する公共職業安定所をいう。

(8) 職業訓練校等 公共職業能力開発校、雇用・能力開発機構の設置する総合高等職業訓練校、職業能力開発促進法(昭44年法律第64号)第24条に規定する認定職業訓練校及び援護協会(援護協会が指定した学校を含む。)をいう。

4 就職援護業務の担任区分

(1) 陸上幕僚監部

ア 陸上自衛隊の就職援護業務に関する計画を策定する。

イ 全国規模企業に対し就職援護広報を行うとともに広域求人情報を管理し、その使用を統制する。

ウ 定年退職予定幹部(方面隷下の部隊に所属しその方面区内に就職を希望する者を除く。)の就職援護の担任区分を定めるとともに一部の就職援護を担任する。

(2) 方面総監

ア 方面区内における就職援護業務(方面区内に所在する長官直轄部隊等の就職援護業務を含む。)に関する計画を策定し、その実施を指導監督する。

イ 方面区内における就職援護に関する業務のうち職業紹介の協力要領の必要なことについて、方面区内に所在する支部と協議し定める。

ウ 方面区内に就職を希望する定年退職予定隊員(陸上幕僚長が担任する者を除く。)の就職援護の担任区分を定めるとともにその一部の就職援護を担任する。海上・航空自衛隊の部隊等の長から依頼を受けた定年退職予定隊員についてもこれに準じて行う。

エ 前アにおける就職援護業務中職業訓練の業務管理教育は、2等陸佐以下の者について行う。

オ 職業安定局等及び陸上幕僚監部から提供を受けた広域求人情報を管理し、その使用を統制する。

カ 方面区内における就職援護広報を自ら行うとともに自衛隊地方連絡部長(以下「地連部長」という。)及び業務隊等の長に就職援護広報を行わせる。

(3) 各部隊等の長

ア 就職指導に関する計画を策定し、その実施を指導監督する。

イ 地連部長及び業務隊等の長の行う就職援護及び就職援護広報を支援するとともに部内外行事を通じ、自ら就職援護広報を行う。

ウ 方面総監から命ぜられた退職予定隊員に対する職業訓練を行う。

(4) 地連部長

ア 方面総監から命ぜられた定年退職予定隊員及び担当区域内に就職を希望する任期満了退職予定隊員のうち自隊に所属する者

及び各部隊等の長から依頼を受けた者の就職援護を行う。この際、担当区域内に就職を希望する定年退職予定隊員の担任区分を一括して示された場合及び各部隊等の長から依頼を受けた任期満了による退職予定隊員については、担当区域内に所在する駐屯地の業務隊等の長と調整し、地域の特性に応じた就職援護の担任区分を定めることができる。方面総監から命ぜられた海上・航空自衛隊の定年退職予定隊員及び海上・航空自衛隊の部隊等の長から依頼を受けた退職予定任期制隊員の就職援護も、これに準じて行うものとする。

イ 就職援護に関する業務のうち職業紹介の協力要領の必要なことについて担当区域内の業務隊等の長と調整の上、都道府県及び支部と協議し定める。

海上・航空自衛隊の就職援護担当部隊等の長との調整もこれに準じて行うものとする。

ウ 担当区域内における就職援護広報を計画実施する。

(5) 業務隊等の長
駐屯地援護センターを設置し、付紙第1に示す基準により担当者を勤務させるとともに次の業務を行う。

ア 駐屯地各部隊等の長が行う就職指導及び駐屯地各部隊等に所属する退職予定隊員の求職手続を援助する。

イ 次に定める退職予定隊員の就職援護を担任する。

(ア) 方面総監から命ぜられた定年退職予定隊員

(イ) 駐屯地各部隊等に所属する任期満了による退職予定隊員。ただし、当該隊員の就職希望地が遠隔地のため就職援護が困難な者を除く。

(ウ) 駐屯地の所在地を担当区域とする地連部長から調整を受けて担任する退職予定隊員

ウ 駐屯地における就職援護広報を計画実施するとともに地連部長の実施する就職援護広報に協力する。

エ 職業適性検査を実施する。

(6) 小平学校長

1等陸佐の業務管理教育を行う。

第2 職業安定局等との連携

1 援護協議機関との会議の開催等

防人2第1456号(53.3.30)「自衛隊退職予定隊員に対する就職の援護業務について(通達)」(以下「就職援護の次官通達」という。)により設置される援護協議機関の会議の開催及び当該会議への参加者は、次の各号のとおりとする。

(1) 中央連絡会議

陸上幕僚監部人事部長は、会議の内容を考慮し参加者を指名するものとする。

(2) 都道府県自衛隊退職予定隊員就職連絡会議

ア 地連部長(北部方面区にあっては、北部方面総監の定める者)は、当該都道府県及び支部と調整し会議を開催する。

イ 地連部長(北部方面区にあっては、北部方面総監の定める者を含む。)及び業務隊等の長は、会議の内容を考慮し相互調整の上、参加者を指名するものとする。

(3) 地域雇用協議会自衛隊退職予定隊員就職援護部会(以下「地域雇用協議会」という。)

ア 地域雇用協議会が設置されている地域の地連部長は、当該公共職業安定所及び支部と調整し会議を開催する。

イ 地連部長及び、業務隊等の長は、前号イに準じ会議への参加者を指名するものとする。

2 雇用協連絡会議の開催

方面総監は、退職予定隊員の就職基盤を拡大するため、各地域雇用協議会等代表者の招へいを実施し、各地域雇用協議会等の開催を促し、地域の特性に応じた就職援護基盤の充実を図るものとする。この際、即応予備自衛官の受入基盤の確立に留意する。

3 地連部長・業務隊等の長と管轄安定所及び支部との連携

(1) 地連部長及び業務隊等の長は、管轄安定所及び支部と密接に協力し就職援護の効果的実施に努めるものとする。

(2) 地連部長は援護課長を、業務隊等の長は援護幹部をそれぞれ就職援護の次官通達に定める自衛隊退職予定隊員援護協力担当者として指名し、管轄安定所及び支部に通達するとともに管轄安定所及び支部の自衛隊就職援護担当者と密接な連携を保たせるものとする。

第3 就職援護

1 求職手続

(1) 任期満了による退職予定隊員

ア 所属部隊等の長(退職予定隊員が所属する部隊等の長をいう。以下同じ。)は、就職援護を希望する者について任期満了予定9箇月前までに、求職票1部及び任満(依願)退職予定陸士再就職希望調査票(様式付紙第2)2部を作成させ、本人の自筆の履歴書(JIS規格A4版(A3・2つ折り))を添え当該部隊等を支援する駐屯地の業務隊等の長に送付し、就職援護を依頼する。

イ 所属部隊等の長から就職援護を依頼された業務隊等の長は、遠隔地等の理由により当該駐屯地援護センターで就職援護を行うことが困難な場合、任期満了による退職予定隊員が就職を希望する地域を担当する地連部長(以下「希望地地連部長」という。)に就職援護の依頼を取り次ぐものとする。

ウ 地連部長及び業務隊等の長は、当該隊員の経歴、特技、職業適性、希望業種、職業訓練で修得した職能、希望条件等に留意し、次により求職手続を行う。

 

(2) 定年退職予定隊員

ア 調査票の提出

(ア) 定年退職予定隊員は、就職援護の希望の有無にかかわらず、現階級において定年に達する日の1年半前までに定年(依願)退職予定隊員再就職調査票(様式付紙第3。以下「調査票」という。)を次の区分により作成し、所属部隊等の長に提出する。

 

(イ) 方面隊に所属する者の調査票

a 方面隷下の所属部隊等の長は、定年退職予定隊員から提出を受けた調査票全部を指揮系統を経て方面総監に、調査票(写)を当該部隊を支援する業務隊等の長に送付するものとする。

b 方面総監は、方面区外に就職を希望する幹部については調査票全部を速やかに、方面区内に就職を希望する幹部及び就職援護を希望しない幹部については調査票1部を当該四半期終了後1箇月以内に陸上幕僚長に送付するものとする。

(ウ) 長官直轄部隊等に所属する者の調査票
長官直轄部隊等の長は、前(ア)の調査票全部を1箇月ごと取りまとめ、幹部に係る分については陸上幕僚長に、准陸尉及び陸曹に係る分については所在地を管轄する方面区の方面総監に速やかに送付するものとする。

イ 就職援護担任先への調査票の送付

(ア) 陸上幕僚監部人事部募集・援護課長は、方面区外に就職を希望する定年退職予定幹部及び長官直轄部隊等に所属する定年退職予定幹部の調査票3部を担任する方面総監に送付する。

(イ) 方面総監は、方面区内に所在する部隊等に所属する准陸尉及び陸曹のうち方面区外に就職を希望する者の調査票3部を速やかに希望地を管轄する方面区の方面総監に送付し、就職援護を依頼するものとする。
また、方面区内に就職を希望する者について自ら担任する者を除き、該当者の調査票1部を担任する地連部長又は業務隊等の長に送付するものとする。

(ウ) 地連部長は、第1総則第4項第4号に基づき担当区域内の担任区分を定めた場合は業務隊等の長が担任する者について、該当者の調査票1部(写)を当該業務隊等の長に送付するものとする。

ウ 支部に対する調査票の提出
方面総監は、方面区内の支部紹介対象地域に就職を希望する者の調査票1部を四半期ごと取りまとめ就職を希望する地域を管轄する支部長に送付する。

エ 求職票及び履歴書の提出

(ア) 所属部隊等の長は、当該部隊を支援する業務隊等の長から定年退職予定隊員に係る担任区分の通知を受けたときは、該当者に担任先を伝達するとともに自衛隊援護協会が定める求職票及び履歴書(JIS規格A4版(A3・2つ折り))1部を作成させ、退職予定年月日の属する月の5箇月前までの担任先の地連部長又は業務隊等の長に提出させる。

(イ) 前(ア)の提出を受けた地連部長又は業務隊等の長は、求職票を取りまとめ、就職を希望する地域を管轄する支部長に、速やかに送付する。

2 就職試験等

(1) 希望地地連部長は、事業所等の行う試験の日時、場所等を当該隊員の所在する駐屯地の業務隊等の長を経て所属部隊等の長に通知するものとする。ただし、業務隊等の長が希望地の求人情報を十分入手している場合には、希望地地連部長と調整の上、自ら行うことができる。

(2) 所属部隊等の長は、当該隊員に事業所等の指定する日時、場所において試験を受けさせるため休暇の処置等の便宜を図るものとする。

3 採用の連絡

(1) 地連部長及び業務隊等の長は、事業所等に対し採用についての事前連絡(正規の採用通知は支部経由で通知)を当該事業所等所在地を担等区域とする地連部長(以下「事業所等所在地地連部長」という。)に行うよう調整するものとする。

(2) 事業所等所在地地連部長は、事業所等から採用についての連絡を受けたときは、当該隊員の所在する駐屯地の業務隊等の長を経て所属部隊等の長に通知し、所属部隊等の長は本人に伝達するものとする。

4 求人情報等の処理

地連部長及び業務隊等の長は、事業所等が直接自衛隊に求人を申し出た場合には支部の定める求人票に所要事項を記入させて支部へ、支部対象地域外にあっては求人申込書に所要事項を記入させて支部へ取り次ぐものとする。

また、入手した求人情報のうち隊員に周知する価値があると判断したものについては、関係の地連部長及び業務隊等の長に通知するものとする。

5 紹介状の使用

就職援護に当たっては、支部長の発行する紹介状を、使用するものとする。

第4 職業訓練

1 職業訓練の種目

職業訓練の種目は、次のとおりとする。

(1) 技能訓練

ア 部内技能訓練

イ 部外技能訓練

ウ 車両(自動車)操縦訓練

(2) 防災・危機管理教育

(3) 通信教育

(4) 業務管理教育

(5) 就職補導教育

2 対象者

(1) 技能訓練

ア 部内・部外技能訓練

(ア) 入隊3年目以上の任期制隊員(自衛隊法第36条第2項に規定する長官の定める者を除く。以下この号において同じ。)で受講を希望する者

(イ) おおむね3年以内に定年に達する幹部(尉官のみ。)、准陸尉及び陸曹のうち受講を希望する者。ただし、防災・危機管理教育及び通信教育を重ねて受講することはできない。

イ 車両(自動車)操縦訓練

(ア) 操縦適性を有する入隊3年目以上の任期制隊員及び自動車運転免許を未取得でおおむね3年以内に定年に達する隊員のうち希望する者

(イ) 1任期満了退職予定隊員のうち操縦適性を有し、かつ、部隊等の長が特に受講することを適当と認める者。ただし、20歳未満(教育修了時の年齢)の受講者に対する大型自動車免許の教育は、行わないものとする。

(2) 防災・危機管理教育

おおむね3年以内に定年に達する幹部のうち受講を希望する者

(3) 通信教育

おおむね3年以内に定年に達する隊員のうち受講を希望する者

(4) 業務管理教育

おおむね3年以内に定年に達する隊員のうち受講を希望する者

(5) 就職補導教育

任期満了予定者のうち受講を希望する者

3 実施要領

(1) 技能訓練

退職後必要と考えられる技能について、国、地方公共団体又は民間が行う資格試験等に合格すると認められる程度の能力を付与することを基準として、次により技能訓練を行うものとする。

この場合、付与すべき技能は、車両(自動車)操縦訓練のほか部内技能訓練又は部外技能訓練のいずれかの種目のうち原則として1課目を選択できるものとする。

ア 部内技能訓練

陸上自衛隊の教育訓練に関する訓令(昭和38年陸上自衛隊訓令第10号)第16条、第26条及び第42条に示す特技集合教育として、部内の施設等を活用し実施する。

(ア) 到達目標

当該技能の初級の資格取得に必要な識能の修得

(イ) 訓練期間

原則として3箇月(12週)以内とする。

(ウ) 実施課目

次に掲げる表のうちから適宜選定し実施するものとする。ただし、方面総監は、地域の特性に応じ教育することを適当と認めるその他の課目を設定することができる。

 

(エ) 受講隊員の取扱い

原則として教育を担当する部隊に臨時勤務する。

(オ) その他

教育の実施に当たっては、業務隊等の勤務における実施を通ずる教育、課程教育の目的を阻害しない範囲での学校における課程教育及び部隊等の教育機能、施設の活用を図る等教育の効率化に努めるものとする。

この場合、資格試験受験等のため必要に応じ部外講師による教育、部外研修による教育を実施することができる。

なお、当該方面区内において部内で実施することが困難又は非効率的な場合には、地方公共団体等の主催する短期の講習会等に参加させ教育することができる。

イ 部外技能訓練

教官又は施設・器材の関係で部内で実施できない課目については、職業訓練校等に委託し当該職業訓練校等の教科基準により部外教育を実施するものとする。

(ア) 教育受講先

原則として職業訓練校等とし、その他については陸上幕僚長の承認を受けるものとする。

(イ) 訓練期間及び時間

おおむね6箇月以内とし、その実施に当たっては職業訓練校等における定時制課程によって行うものを主体とする。

(ウ) 受講隊員の取扱い

所属部隊等の長は、受講隊員に対し職業訓練校等及び課目を指定して受講を命ずるものとする。必要ある場合は、受講隊員を管理する部隊等に臨時勤務を命ずるものとする。

(エ) 受講隊員の管理

a 方面総監は、受講隊員の管理のため受講隊員を管理する部隊等を指定するものとする。

b 受講隊員を管理する部隊等の長は、受入隊員の指導監督、受入隊員の所属長に対する服務状況等の通報・連絡、職業訓練校等との連絡調整及び通修のための管理支援を行うものとする。

この際、受講隊員の勤務等について次のことに配慮するものとする。

(a) 課業時間内における勤務は、努めて訓練課目に関連ある業務に就かせるものとする。

(b) 職業訓練校等における訓練間の行動は、当該職業訓練校等における校則に従い、訓練以外の職業訓練校等の諸行事等への参加、その他の行動については、関係規則等に違反しないように指導するものとする。

(オ) 契約及び契約金の支払い

a 受講隊員を管理する部隊等が所在する駐屯地の契約担当官が受講先契約担当機関等と締結し、契約金を支払うものとする。

b 契約書の様式は、能発第84号(60.4.8)の別添を基準とする。

ウ 車両(自動車)の操縦訓練

次に掲げるもののほか、部内技能訓練に準じて行うものとする。

(ア) 到達目標

大型自動車免許又は普通自動車免許の取得

(イ) 原則として特技課程教育と区分して実施するものとする。

(2) 防災・危機管理教育

地方自治体等の防災・危機管理担当部課等で勤務するための専門的知識・技能・能力を付与することを目的とし、陸上自衛隊の教育訓練に関する訓令(昭和38年陸上自衛隊訓令第10号)第42条に示す幹部特技集合教育として、次により防災・危機管理教育を行うものとする。

ア 教育内容の規準

付紙第3―2による。

イ 教育機関

約3週とする。

ウ 教官及び教育施設

原則として部内の教官・施設等を活用して実施するものとするが、必要に応じて部外講師による教育、部外研修による教育を実施することができる。この際の契約及び契約金の支払いは、部外技能訓練に準じて行うものとする。

(3) 通信教育

退職後必要と考えられる資格について、国又は民間が行う試験に合格すると認められる程度の能力を付与することを基準として、実施項目のいずれか一課目を選択できるものとする。

ア 実施課目

実施課目は、年度ごとに陸上自衛隊業務計画において示すところによる。

イ 教育期間

年度の当初から1年以内とする。

ウ 受講隊員の管理

部隊等の長は、受講隊員に受講課目を指定して受講を命ずるとともに、隊務に支障のない範囲において受講の便宜を図り、学習状況の指導を行う。

エ 契約及び受講料の支払

方面隊の契約担当官は、教育委託先と通信教育の受講に関する契約を締結し、当該資金前渡官吏は、受講料を支払うものとする。

(4) 業務管理教育

方面総監及び小平学校長は、次に示す基準に基づき業務管理教育を行うものとする。

ア 教育内容の基準

付紙第4による。

イ 教育期間

約5週とする。

ウ 教官等の配置基準

付紙第5による。

(5) 就職補導教育

就職補導教育の実施要領は、年度ごと業務計画において示すところによる。

第5 就職援護広報

1 方面総監、地連部長及び業務隊等の長は、就職援護業務の成果を高め、退職予定隊員の就職基盤を拡大するため、第1総則第4項「就職援護業務の担任区分」に基づき民間経済団体、企業主等に対し就職援護広報を行うものとする。

2 駐屯地司令及び部隊等の長は、部内外の行事を通じ就職援護広報を行い就職援護基盤の拡大に努めるものとする。

第6 就職指導

1 師団、旅団及び混成団においては、次により組織的に就職指導を行い退職予定隊員が適職に再就職できるように努めるものとする。この際に、就職指導の実施に当たっては隊務を通じ培った隊員個々の識能及び心構えが再就職の適否の鍵であることを理解させ、隊員の自己啓発を助長するよう計画的に指導を行うとともに定められた事務手続に従い、地連部長及び業務隊等の長が行う就職援護に関する業務の適正な実施に協力するものとする。

(1) 師団長、旅団長及び混成団長

就職指導の大綱、就職指導態勢の整備、地連部長及び業務隊長等が行う就職援護業務に対する支援、付期間の服務指導及び再就職に関する教育について必要なことを定めるとともに指揮下部隊の就職援護の状況把握、成果の分析を行い就職指導の実施を指導監督する。

(2) 連(群)・大隊長

ア 就職指導の組織を整備するとともにその実施成果を把握して中隊長等の実行を指導監督する。

イ 就職援護を担任する地連部長及び業務隊等の長との連携を密にし、適正かつ効率的な就職援護業務の推進に協力する。

ウ 再就職に関する教育を行い、幹部の意識改革、就職援護業務に従事する者の識能の向上を図る。

(3) 中隊長等

ア 隊員の身上を把握するとともに隊務を通じ退職後の人生設計に対する意識改革を行い再就職の選択、自己啓発、職業訓練の受講等に関し計画的に指導を行う。

イ 駐屯地援護センターとの連携を密にし退職予定隊員の調査票、求職票、履歴書等の作成・求職手続を適時に行わせるとともに連(群)・大隊長の計画に基づき駐屯地援護センターの行う就職援護業務を支援する。

(4) 師団長直轄部隊長、旅団長直轄部隊長及び混成団長直轄部隊長は、第2号及び第3号に準じ就職指導を行うものとする。

2 長官直轄部隊等及び方面総監直轄部隊等においては、前第1項に準じ組織的に就職指導を行うものとする。

第7 その他の援護施策

1 職業適性検査

業務隊等の長は、陸上自衛隊の心理適性検査に関する達(陸上自衛隊達第32―17号)に基づき当該駐屯地に勤務する任期満了予定陸士及び定年退職予定准陸尉・陸曹の希望者並びに部隊等の長が必要と認めるその他の隊員に対して、厚生労働省の基準による一般職業適性検査を実施するとともに、その結果を部隊等の長に通知するものとする。

2 遠隔地就職補導訓練

(1) 業務隊等の長は、他の方面隊等遠隔地に就職を希望する任期制隊員に対し、就職相談、就職予定企業の見学等を現地で実施するため、2週間(14日間)を超えない範囲で遠隔地就職補導訓練を実施するものとする。

この場合、当該任期制隊員の就職援護を依頼する就職予定地担当地方連絡部に所要の支援を依頼する。

(2) 方面総監は、遠隔地就職補導訓練に関する細部実施要領を定め、その実施を指揮監督するものとする。

(3) 部隊等の長は、遠隔地に就職希望の退職予定所属隊員を必要に応じ、業務隊等の長の実施する遠隔地就職補導訓練に参加させるものとする。

(4) 訓練の支援依頼を受けた地方連絡部長は、当該任期制隊員の現地における就職相談、企業の見学等所要の支援を実施するものとする。

3 職業能力開発設計集合訓練

(1) 方面総監は、当該年度が定年退職年度の10年前である幹部、准陸尉、陸曹長及び1等陸曹に対し、職業能力開発設計集合訓練を次により実施し、自助努力による能力開発のための支援態勢を整備して、円滑な再就職準備を図るものとする。

ア 訓練実施の基準

付紙第6による。

イ 訓練期間

3日とする。

ウ 教官

方面総監所定とする。

(2) 部隊等の長は、方面総監の計画に基づき、該当隊員を職業能力開発設計集合訓練に参加させるものとする。

4 任期制隊員合同企業説明会

(1) 方面総監は、支部と密接な連携を保ち合同企業説明会を実施し、退職後の就職に当たって参考となる雇用情勢等再就職に必要な知識を付与するとともに、企業等の実態を把握させ、円滑な再就職準備を図るものとする。

(2) 部隊等の長は、方面総監の計画に基づき、当該隊員を合同企業説明会に参加させるものとする。

5 進路相談等の部外委託

方面総監は、部外の専門家(以下「進路設計相談員」という。)により、退職予定隊員に対し進路相談、生活設計相談及び就職相談等(以下「進路相談等」という。)を行って、再就職に関する悩み等の解決の一助とし、就職援護の充実を図るものとする。

(1) 進路設計相談員の業務内容

ア 進路相談に関する事項

イ 生活設計相談に関する事項

ウ 就職相談に関する事項

エ 進路動向調査及び分析に関する事項

オ 進路相談等に必要な資料整備に関する事項

カ その他再就職に関する事項

(2) 委託駐屯地

委託駐屯地は、年度ごとに陸上自衛隊業務計画において示すところによる。

(3) 進路設計相談員の委託に関する契約等

ア 契約の実施

進路設計相談員に関する契約は、中央会計隊において実施する。

イ 契約期間

契約期間は、年度ごとに陸上自衛隊業務計画において示すところによる。

ウ 検査・監督

(ア) 進路相談等を部外委託する駐屯地の業務隊等の長は、検査官、監督官を指名し、支出負担行為担当官(中央会計隊長)に通知するものとする。

(イ) 検査・監督は、支出負担行為担当官の定めるところにより実施するものとする。

(4) 進路設計相談員の勤務要領

進路設計相談員と協議の上、当該駐屯地の業務隊等の長が定める。この際、退職予定者の利用の便を考慮する。

(5) 進路相談等実施上の留意事項

ア 部隊等の長と進路設計相談員の連携等

部隊等の長は、進路相談等の意義・重要性を認識し、所属隊員に対し本制度の趣旨、利用方法等を広報し、利用しやすい雰囲気づくりに努めるとともに、進路設計相談員と密接に連携し、所属隊員に対する就職指導に万全を期するものとする。

イ 業務隊等の長と進路設計相談員の連携

業務隊等の長は、進路相談等の実施に関して進路設計相談員と必要な調整を行い、円滑な実施に努めるものとする。

(6) 進路相談等施設の整備

業務隊等の長は、退職予定隊員が気軽に訪問し、相談できるような進路相談室(場所)を設置するものとする。

6 定年前異動

任免権者は、定年退職予定隊員の現勤務地と退職後の生活予定地が著しく異なる場合には就職活動、住宅の確保等退職後の生活の安定を図るため、その者の希望により定年前に退職後の生活予定地の最寄りの部隊等に異動させることができる。

7 退職自衛官との連携

部隊等の長は、定年退職自衛官の身上の異動等を承知した場合には、その氏名、退職年度、退職時の階級、再就職先等を関係地連部長及び業務隊等の長に通知するものとする。

第8 報告

次により陸上幕僚長に報告するものとする。

 

第9 就職援護の特例

依頼退職予定の自衛官で就職援護を希望する者については、第3「就職援護」の事務手続に準じ求職手続を行うことができる。

付表

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

属紙

 

 

 

 

属紙

 

 

 

属紙

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

防人2第1456号

53.3.30

陸上幕僚長

海上幕僚長 殿

航空幕僚長

事務次官

自衛隊退職予定隊員に対する就職の援護業務について(通達)
改正 昭和55年12月27日防人2第6231号  昭和59年7月2日防人2第3541号
    昭和60年6月24日防人2第3188号  昭和62年10月8日防人2第5259号
    平成2年6月8日防人2第2968号  平成5年4月1日防人2第2005号
    平成5年12月1日防人2第6993号  平成7年4月19日防人2第2102号
    平成8年6月26日防人2第3409号  平成9年4月14日防人2第2099号

 

標記について、下記のとおり実施されたい。

第1 総則

1 主旨

この通達は、退職予定隊員の退職後の生活の安定を図るため、その就職の援護の業務に関して必要な事項を定めることによって、これら隊員が在職中安んじて勤務し得るようにすることにより隊員の士気を高揚させ、精強な部隊の練成に資するとともに、隊員の募集業務の円滑化に寄与しようとするものである。

2 責務

各幕僚長は、各部隊等の長に対し、就職の援護業務の重要性を十分に認識させるとともに、就職の援護の対象となる者の就職及び職業訓練等の希望状況等を常に的確には握し、就職の援護施策を総合的かつ計画的に推進するよう努めるものとする。

3 各自衛隊相互間の協力

(1) 各幕僚長は、就職の援護に関する情報収集、広報活動等について、それぞれ相互に密接な連携を図りつつ、地域の実情に応じて積極的に協力又は支援するものとする。

(2) 各幕僚長は、職業訓練を行うに当たっては他の自衛隊の施設、器材等を利用し、又は他の自衛隊に委託して実施することが効果的な場合には、努めてその活用を図るものとする。

(3) 各幕僚長は、前各号の協力及び支援に必要な人員、施設、経費等について、相互間において十分に調整するものとする。

4 自衛隊援護協会に対する協力

各幕僚長は、財団法人自衛隊援護協会(以下「援護協会」という。)が行う定年等により退職する隊員の無料職業紹介事業に関し、援護協会と密接な連携を図るとともに、地域の実情に応じて積極的に協力するものとする。

5 就職の援護の対象となる者

就職の援護の対象となる者は、定年、任期満了等により退職が予定されている隊員(以下「退職予定隊員」という。)とする。

6 援護協議機関の設置

退職予定隊員の就職促進、職業訓練その他の就職の援護に関し、公共職業安定所、公共職業能力開発校、職業訓練認定校及び援護協会との協力関係の強化を図るため、厚生労働省及び援護協会と協議の上、次表のとおり中央に中央連絡会議を、都道府県に都道府県自衛隊退職予定隊員就職連絡会議を、所要の地域に地域雇用協議会自衛隊退職予定隊員就職援護部会をそれぞれ設置するものとする。

 

第2 就職援護

1 就職援護担当部隊等の指定等

(1) 各幕僚長は、公共職業安定所、公共職業能力開発校、職業訓練認定校、船員職業安定所及び援護協会(以下「職業安定機関等」という。)との円滑な連携を図るため、地域の実情に応じ就職の援護を担当する部隊等(以下「就職援護担当部隊等」という。)を指名するものとする。

(2) 就職援護担当部隊等の長は、所轄の公共職業安定所、船員職業安定所、援護協会無料職業紹介所及び援護協会船員職業紹介所(以下「公共職業安定所等」という。)の自衛隊就職援護担当者と常に密接な連携を保ち、所要の業務を行うため「自衛隊退職予定隊員援護協力担当者」(以下「援護担当者」という。)を指定するものとする。

2 職業紹介業務に対する協力

退職予定隊員の就職に関して、中央においては防衛庁、厚生労働省、国土交通省及び援護協会とが、地方においては地方連絡部、就職援護担当部隊等、地方運輸局(運輸支局を含む。)、都道府県及び援護協会支部とが密接に連携を保つものとし、地方連絡部及び就職援護担当部隊等は職業安定機関等が行う求職者のは握、就職指導、求職の申込及び受理、就職相談、求人開拓、職業紹介、雇用状況の確認等の業務が効果的に行われるよう職業安定機関等に対し、積極的に協力するものとする。

3 求職手続等

(1) 就職援護担当部隊等の長は、退職予定隊員の就職について、所轄の公共職業安定所等に対し求職票による求職申込の取次ぎ等の手続を行うとともに、当該公共職業安定所等が求職連絡を行った事業所の所在する地域を担当する地方連絡部長に対し、求職票(写)、履歴書、当該公共職業安定所等が求職連絡を行った公共職業安定所名等その他必要な資料を送付するものとする。

(2) 地方連絡部長が、(1)により資料の送付を受けたときは、当該公共職業安定所等と密接な連携を保ち、当該隊員が希望する職種、給与その他の条件に適した職業に就職できるように協力するものとする。

(3) 地方連絡部長は、必要のある場合は、(1)の求人申込にかかる隊員の就職試験の日時、場所その他必要な事項を(1)の手続を行った就職援護担当部隊等の長に通知するものとする。

4 就職援護広報

各幕僚長は、就職の援護業務の成果を高め、退職予定隊員の就職基盤を拡大するため民間経済団体、企業主等に対し自衛隊及び自衛隊員に関する理解と評価を得るに必要な広報活動を行うこととし、その実施に当たっては、各幕僚長間で緊密な調整を図るものとする。

第3 職業訓練

1 総括的事項

(1) 職業訓練対象者

職業訓練の対象となる者は、任用期間を定めて任用されている隊員であって入隊3年目以上の者(自衛隊法(昭和29年法律第165号)第36条第2項に規定する長官の定める者を除く。以下「任期満了退職予定隊員」という。)及びおおむね2年以内に定年に達する隊員(以下「定年退職予定隊員」という。)とする。ただし、次に掲げる者を除く。

ア 職業訓練を受けることを希望しない者

イ 自衛隊における教育訓練又は勤務により、職業訓練の到達目標に相当する能力を修得した者

(2) 職業訓練の種目

各幕僚長が実施する職業訓練の種目は次のとおりとし、それぞれの種目の教育課目については、各幕僚長が定めるものとする。

ア 技能訓練

(ア) 部内技能訓練

(イ) 部外技能訓練

(ウ) 車両(自動車)操縦訓練

イ 防災・危機管理教育

ウ 通信教育

エ 業務管理教育

オ 就職補導教育

(3) 職業訓練の内容等の均衡

各幕僚長は、各自衛隊の間で職業訓練の内容及び受講の機会に不均衡が生じないよう努めるものとする。

(4) 職業訓練を受講する隊員に対する便宜供与等

各幕僚長は、職業訓練を受講する隊員に対し、職業能力開発校等への通修のための勤務時間の変更、職業訓練終了後の技能の維持及び向上のための補職その他職業訓練の実効を上げ得るために資する措置を講ずるよう努めるものとする。

2 職業訓練の内容

(1) 技能訓練

各幕僚長は、退職予定隊員が退職後就職するために必要な技能について、社会における一般的な職業に寄与する技能に関し、国、地方公共団体又は民間が行う資格試験等に合格すると認められる程度の能力を付与することを基準として、次の区分により技能教育を実施するものとする。この場合において、佐官以上の隊員にあっては、ウに限るものとし、その他の隊員にあっては、本人の希望を勘案し、ウのほかア又はイのいずれかの種目のうち原則として1課目を受講することができるものとする。

ア 部内技能訓練
各幕僚長は、自衛隊の施設、器材等を活用して、主として部内者による教育を実施し、必要に応じ部外講師による教育又は部外研修による補備教育を実施する。なお、隊内において部内技能訓練をすることが困難な部隊等にあっては最寄の実施部隊へ派遣して教育し、又は部外の地方公共団体等の実施する短期の講習会等に参加させて教育することができる。

イ 部外技能訓練
各幕僚長は、施設、器材等及び教育課目の関係で部内の実施できないものについては、国若しくは都道府県の設置する職業能力開発校等、独立行政法人雇用・能力開発機構の設置及び運営する職業能力開発短期大学校等又は職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号)第24条に規定する認定職業訓練校並びに援護協会(援護協会が指定した学校を含む。)に委託し、当該能力開発校等の教科基準により実施するものとする。 なお、実施に当たっては、都道府県の職業訓練担当課及び当該能力開発校等と緊密な連絡調整を図るものとする。

ウ 車両(自動車)操縦訓練
各幕僚長は、自動車操縦免許の保有が、退職予定隊員の退職後の就職にとって特に役立つ社会環境にあることにかんがみ、自動車操縦免許を取得させるため、部内の施設で実技及び学科教習を実施するものとする。

(2) 防災・危機管理教育

各幕僚長は、佐官以下の退職予定隊員が退職後就職するため、自衛隊在職中に培った専門的知識・能力・経験を社会全体で活用できるよう、防災行政のしくみ及び国民保護計画等の専門的知識を付与するための防災・危機管理教育を部内者及び部外講師による教育並びに部外研修等により実施するものとする。

(3) 通信教育

各幕僚長は、(1)に規定する資格試験に合格すると認められる程度の能力を付与することを基準として、教育の標準化及び委託者の集約化に配意しつつ社会教育法(昭和24年法律第207号)第51条に規定する学校又は法人並びに職業能力開発促進法第31条に規定する職業訓練法人により通信教育を実施するものとする。この場合において、(1)ア及びイの種目を受講しない隊員であって、本人の希望を勘案し、原則として1課目を受講することができるものとする。

(4) 業務管理教育

ア 各幕僚長は、長期間にわたり自衛隊に勤務した定年退職予定隊員に対して、社会への適応性を啓発するとともに、定年退職予定隊員が中高年齢者であること等から生ずる困難な問題を解決するための知識及び退職後の生活の安定を図るために必要な知識を付与するための教育を、部内の学校等を利用して、部内者及び部外講師により実施するものとする。

イ 各幕僚長は、社会情勢に適応した教育を行うため、常に業務管理教育の内容の充実に努めるとともに定年退職予定隊員の退職後の生活設計の確立を可能ならしめるため努めて早期に受講できるよう配慮するものとする。

(5) 就職補導教育

各幕僚長は、一般社会に関する知識と経験に乏しい任期満了退職予定隊員に対して、退職後の就職に当たって参考となるような社会労働情勢等職業選択に必要な知識を付与するため、就職補導教育を部内者及び部外講師による講話並びに部外研修等により実施するものとする。

第4 その他の援護施策

1 職業適性検査

各幕僚長は、退職予定隊員の適性に応じた就職指導及び職業訓練を行うため、任期満了退職予定隊員及び定年退職予定隊員のうち准尉・曹の希望者並びに幕僚長が検査を必要と認めるその他の隊員に対して、厚生労働省の基準による一般職業適性検査を行うものとする。

2 定年前異動

各幕僚長は、定年退職予定隊員の現勤務地と退職後の生活予定地が著しく異なる場合には、就職活動、住宅の確保等退職後の生活の安定を図るため、その者の希望により定年前に退職後の生活予定地の最寄の部隊等に異動させることができる。

3 進路相談の部外委託

各幕僚長は、退職予定隊員に対する就職相談を円滑に行うために必要があると認める場合には、就職相談に関する事務の一部を部外に委託し、当該事務に関する専門的知識を有する者(以下「進路設計相談員」という。)に対して退職予定隊員の就職及び生活設計に関する相談を行わせることができる。この場合において、進路設計相談員に行わせることのできる事務の範囲は、次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 退職予定隊員に対する就職及び生活設計に関する助言

(2) 社会及び経済の動向並びに雇用情勢全般に関する情報の提供

(3) その他進路設計相談員が就職相談を適切に実施するために必要な事務

第5 報告

1 実施計画の作成

各幕僚長は、年度毎の就職援護実施計画及び職業訓練実施計画を前年度末日までに作成し、別紙様式第1から別紙様式第3―2までにより長官に提出するものとする。

2 実績の報告

各幕僚長は、就職援護実績、職業訓練実績及び進路設計相談員業務実績を次の区分により長官に報告するものとする。

(1) 毎年度分 翌年度の5月末日までに別紙様式第1から別紙様式第10までにより報告するものとする。

(2) 各四半期分 各四半期終了後の2か月以内までに別紙様式第4から別紙様式第10までにより報告するものとする。

(別紙様式第1から別紙様式第10まで添付省略)

 

能発第84号

陸幕人計第53号

昭和60年4月8日

各都道府県知事 殿

雇用促進事業団理事長

労働省職業能力開発局長

自衛隊退職予定者に対する職業訓練実施要領の改正について

自衛隊員のうち任期制隊員に対する除隊直前の職業訓練の実施については、昭和41年8月4日付け訓発第149号「除隊直前の自衛隊員に対する職業訓練の実施について」により、その受入れを開始し、具体的運用については昭和47年2月7日付け訓発第29号「昭和47年度地方職業訓練実施計画の策定について」別添3の「自衛隊退職予定者に対する職業訓練実施要領」により実施してきたところであるが、かねて防衛庁より、任期満了及び定年による退職者の増加が予想されその再就職については厳しい傾向にあること、また、産業構造及び就職構造の変化等に伴い現在実施中の訓練科のみでは十分でないことから、訓練対象者の拡大及び訓練職種の拡大について要請があり、これが実施について打合わせ中であったが、今般、同要領を別添のとおり改正することとしたので、これが実施について特段の御配慮をお願いする。

なお、昭和41年8月4日付け訓発第149号及び昭和47年2月7日付け訓発第29号は、廃止する。

別添

自衛隊退職予定者に対する職業訓練実施要領

1 目的

退職が予定されている自衛隊員のうち、退職後技能労働者として再就職を希望する者に、技能を付与し、その再就職を容易にすることを目的とする。

2 訓練の性格

職業訓練法第8条第3項の能力開発訓練として実施するものである。

3 訓練の実施主体等

雇用促進事業団及び都道府県が防衛庁の委託を受けて行うこととし、雇用促進事業団立及び都道府県立の公共職業訓練校のうち、職業訓練受講者の属する部隊等から通校が可能な職業訓練校において実施するものとする。

4 訓練対象者

職業訓練の対象となる者は、任用期間を定めて任用されている隊員及び定年に達したことにより退職することが定められている隊員とする。

5 訓練の形式

訓練は、原則として夜間において行うものとし、1訓練科の定員は、20名を標準として施設設備の状況、訓練受講希望者数、他の職業訓練の実施状況、所要経費の収支見込等を勘案のうえ決定する。

なお、昼間の実施が施設その他の実情からみて可能であるものについては、他の職業訓練と混合して、又は別個に訓練を実施して差し支えないこと。

6 訓練期間及び訓練時間

訓練期間は、毎年、原則として4月から9月まで及び10月から翌年3月までの各6月とし、訓練時間については、標準450時間とする。

7 訓練職種は、職業訓練法施行規則別表第7に掲げるものとし、防衛庁と訓練実施主体との間で実施について調整ができたものとする。

8 運営

(1) 訓練受講者の選考
訓練受講者については、「公共職業訓練施設の訓練生選考基準」(昭和46年1月21日付け訓発第13号)により選考するものとする。

(2) 訓練指導員
原則として臨時講師によるものとし、当該訓練校における他の訓練の実施に支障がないよう配慮するものとする。

(3) 委託契約
訓練を実施するに当たっては、別紙「自衛隊員職業訓練実施契約書(ひな型)」に従って、当事者間において実施契約を締結するものとする。

9 その他

この訓練に必要な経費については、助成の対象としない。

別紙

自衛隊員職業訓練実施契約書(ひな型)

自衛隊員に対する職業訓練の実施に関し、契約担当官○○○○(契約担当役総合高等職業訓練校長○○○○)(以下「甲」という。)は、分任資金前渡官吏駐屯地会計隊長○○○○(以下「乙」という。)と次のとおり契約を締結する。

第1条 乙は別表の自衛隊員○名に対する○○○○科の職業訓練(以下「訓練」という。)の実施を甲に委託するものとする。

第2条 甲は職業訓練法施行規則別表第7による基準に準じて訓練を実施するものとする。

第3条 乙は、甲に対して、訓練受講料として○○○○円を甲の請求により支払うものとする。
(注:請求の時期を訓練開始前又は後のいずれにするかは、個々の事情による。)

第4条 甲又は乙は、第1条及び第2条の訓練人員及び訓練内容を変更しようとするときは、それぞれ乙又は甲と協議した上で行うものとする。

第5条 訓練内容の変更により訓練の実施に必要な経費に増減が生じたときは、甲乙協議して、訓練受講料の増額又は減額ができるものとする。

第6条 乙は訓練の実施に必要な経費について、訓練受講料を負担するほかは、何等の責任を負わないものとする。

2 訓練の実施に伴う収入は甲に帰属するものとする。

第7条 訓練を受ける自衛隊員(以下「訓練生」という。)が訓練受講中災害を受けた場合においては、乙の責任においてこれを補償するものとする。ただし、災害が甲の責に帰すべき事由によって生じた場合については、乙は甲に対し、乙の行った補償の範囲内において経費の請求をすることができるものとする。

第8条 訓練を修了した者に対しては、修了証書が交付されるものとする。

第9条 甲又は乙は、次の各号のいずれかに該当する事由が生じたときは契約を解除することができる。

(1) 乙が第3条の定めに違反したとき。

(2) 甲又は乙が第4条の定めに違反したとき。

第10条 この契約は、昭和○○年○○月○○日から昭和○○年○○月○○日まで効力を有するものとする。

第11条 本契約に定める事項及びその他の事項について疑義があるときその他訓練実施上必要があるときは、甲乙協議するものとする。

第12条 この契約を証するため、本書2通を作成し、双方記名捺印のうえ、それぞれ1通を所持するものとする。

 

 

職発第291号

昭和60年5月30日

各都道府県知事 殿

労働省職業安定局長

自衛隊退職者の職業紹介について

自衛隊退職者の職業紹介は、従来職業安定機関が防衛庁就職援護機関の協力の下に行ってきたところであるが、自衛隊創設時に任用された自衛官が定年制により退職することから、今後退職自衛官等の急増が見込まれることに対応して、社団法人隊友会援護本部(以下「援護本部」という。)の職業紹介体制が整備されたところである。これに伴い、自衛隊退職者については今後、援護本部の職業紹介機能を十分活用しつつ、関係機関の連携の下にその円滑な再就職の促進を図ることとし、別添のとおり「自衛隊退職者職業紹介業務取扱要領」を定めたので、下記事項に御留意の上、これが実効ある運営について特段の御配意をお願いする。
なお、本通達については、関係機関と合議済であるので申し添える。

1 自衛隊は、その任務の特殊性から若年定年制及び短任期制という任用制度をとっており、それにより退職する者は再就職の緊要度が高い層であることから、その早期円滑な再就職の促進に努める必要があること。

2 援護本部の無料職業紹介所が本年4月までに7箇所に増設整備され、全国的な自衛隊退職者の再就職あっ旋が可能となったため、その機能の十分な活用を図ることとしたこと。

3 公共職業安定所(以下「安定所」という。)は、安定所の利用を希望する自衛隊退職者については、従来どおり職業紹介を行うこと。その際、これら自衛隊退職者は有技能者が多いことに留意し、中小企業を中心とした技能労働力の不足状況を勘案した紹介あっ旋を行うよう配慮すること。

4 自衛隊退職者の職業紹介に当たっては、職業安定機関、防衛庁就職援護機関及び援護本部が緊密な連携を図る必要があるため、中央、地方における連携体制を確立することとするが、地方における連携体制については、現在地方において自衛隊退職者就職援護連絡会議、地域雇用協議会自衛隊退職者就職援護部会等が設けられている場合は、これら会議等の構成員に援護本部支部を加えて当該会議等を充実強化させること。

なお、別添要領3の(1)に示す連絡会議の名称は、適宜定めて差し支えないこと。

5 安定所における自衛隊退職者の職業紹介業務取扱状況の把握については、その報告様式等について別途指示することとしていること。

6 昭和43年2月27日付け職発第80号及び昭和46年6月4日付け職発第214号通達は、本通達をもって廃止すること。

別添

自衛隊退職者職業紹介業務取扱要領

1 基本方針
自衛隊の若年定年制及び短任期制という任用制度の特殊性に対応し、定年制退職自衛官及び任期制退職自衛官(以下「自衛隊退職者」という。)の的確な職業紹介を行うため、次の対処方針をとることとする。

(1) 自衛隊退職者の職業紹介は、職業安定機関、防衛庁就職援護機関及び社団法人隊友会援護本部(以下「援護本部」という。)が相互の連携を密にし、その在隊期間中において計画的・組織的に行う。

(2) 自衛隊退職者の職業紹介は援護本部が主体的に行うこととし、職業安定機関はその活動に対して求人情報の提供等、必要な援助を行う。

(3) 公共職業安定所(以下「安定所」という。)は、自衛隊地方連絡部(以下「地連」という。)及び就職援護担当部隊等(以下「部隊等」という。)の協力を得て、安定所の利用を希望する自衛隊退職者に対する職業紹介を行う。

2 安定所、地連、部隊等及び援護本部の行う業務

(1) 安定所の行う業務

イ 地連又は部隊等から取り次がれた安定所の利用を希望する自衛隊退職者に対する広域職業紹介、人材銀行等をも活用した職業紹介の実施

ロ 地連又は部隊等及び援護本部に対する求人情報、労働市場等に関する情報の提供

(2) 地連、部隊等の行う業務

イ 就職希望者の把握

ロ 就職希望者に対する職種、就職地域、給与その他希望条件、就職先の選択等についての相談・指導

ハ 就職希望者に対する求人情報の提供

ニ 援護本部に対する就職希望者の取次ぎ

ホ 地連又は部隊等の所在地を管轄する安定所(以下「管轄安定所」という。)に対する安定所利用希望者の取次ぎ

ヘ 管轄安定所又は援護本部に対する求人情報の取次ぎ

(3) 援護本部の行う業務

イ 防衛庁就職援護機関との連携による自衛隊退職者に対する無料の職業紹介事業の実施

ロ 地連、部隊等に対する求人情報の提供

3 連携体制の確立

職業安定機関、職業能力開発行政機関、防衛庁就職援護機関及び援護本部等が自衛隊退職者の就職援護対策について十分な連携を図るため、中央、地方の各段階における体制の整備を図ることとする。

なお、下記「地域連絡会議」については、各都道府県職業安定主管課において、自衛隊退職者の集中度等を勘案の上、適切な安定所に設置するものとする。

(1) 連絡会議の設置等

イ 中央、地方において次の者を構成員とする連絡会議を設置し、適切な時期を選定の上、定期的に会議を開催することとする。

(イ) 中央連絡会議

労働省職業安定局、職業能力開発局、防衛庁人事局、自衛隊陸上、海上、航空幕僚監部、援護本部

(ロ) 地方連絡会議

a 都道府県連絡会議

職業安定主管課、職業訓練主管課、地連、部隊等、援護本部支部